カウンセリングの後

夕方の月

 このところ気持ちが一杯一杯だと感じることが多かったので、どこかで吹っ切りたかった。本も買ってあるだけで読んでいないものがたまってきている。文章も書かねばならないと思いつつ気乗りしない。構想を練ってはいるのだけれど・・・お洒落も化粧もうっとうしい感じがする。こんなときお菓子を焼いたりジャムを作ったり何かおいしいことをするのがいいけれど、腱鞘炎が治まらなくて手を使うことが出来ない。 今日こそ猫の絵を観にいかなければ。本当に見たいのは猫の絵もそうだけれど、窓が開いていて窓枠に蟷螂が一匹いる絵。「窓とかまきり」吹き通ってゆく風を感じる。
 このごろミュージアムグッズも代わり映えがしなくて、あまり買いたいと思わないし、カタログも出来不出来があって今回は買う気にならない。自分が以前ほど純粋に美術館を楽しめなくなっているのかもしれない。おまけに、今日は何かの研修のグループが来ていて、リーダー格の人が声高に解説をしていて、その声を聞きたくなくてしばらく座ってやり過ごしたが、このまえも似たようなことがあって、いったいこれは何?と思った。絵とゆっくり無言で向き合って心の中で対話するのが好きだからそう思うのかもしれないけれど・・・
 子供がマナーをまもらないのは美術館のスタッフが注意するからいいけれど、大人には注意しない。以前はツアーの人がいるときは一般客に警告してくれたものだけれど、今回はそれもなかった。だからいらいらしたのかな。図書館・映画館・音楽会。芝居・そして美術館で声高な解説はほかの人から集中力を奪ってしまう。