思い乱れても

土砂降りの雨の中

 今日は一日心の中の雑事を整理しよう。整えることをおろそかにして前に進むことはすまい。潔く、切り捨てるべきものと、捨てたいけれど抱える決意をすることと。識別しながら、今なさねばならない順序を決めたいと思う。今年もあと二ヶ月。遣り残しはしたくない。
 遣り残すことは誰も補えないことばかりだ。完結しないまま見捨てることはしてはいけない。生きるってそういうことだ。他人にはくだらないことでも本人の人生なのだからそれをいつくしんで、掌で暖めるような生き方をしたい。
 毎日毎日あきれるようなことが報道され、その何百倍もの報道されないものたちがこの私の周りにはあるのだ。人はその短い一生の間にいかほどの足跡を残してゆくものだろう。すべてはやがて失われ生きていたことさえも記憶からは掻き消えてゆく。それを知っていながらなお、人によってもたらされる評価にしがみ付く。なんとおろかなことだろうか。
 静かであれ。深くあれ。暖かくあれ。そんな言葉を自分にかけてみる。そして自分の過ぎこし方を今日一日潜心してみようと思う。