場所探しに苦労した挙句の策

ひこうき雲

 GS某団の団委員長所有の古民家を借りての訓練になった。今日のうちにルートの下見をしておかなければきっと困ることになると思った。

 姫は受習生、母は訓練担当者兼養成委員会からの参加。ほかにも参加者がいるから、ここで親子の情は無し。距離感があってかえって新鮮。お互いの他者とのかかわりの持ち方を観察するチャンスになる。
 親分と一緒にエンカウンターに参加していると、同じグループにはならないけれど、一歩離れた場所からお互いを観察することが出来るのはありがたいこと。普段見ているようで本質的なところを見ていないことも多いと気がついたり、自分が他人の中で思いがけず反応するところを見られたり。家庭に持ち帰ることのない外でのお互いの姿を再確認したり。自分が相手のどこに引かれて配偶者となったのかを思ったり。
 家族としてしか相手を知らないのは夫婦であれ親子であれ、少し勿体ないなと思う。授業参観のときのわが子の姿しか知らず、高校になれば学校行事の中の姿しか知らず、その後はほとんど自分に向けられた家族としての姿しか知らない。子供の成長は親にとっては確認することが出来ないまま彼らは巣立ってゆく。
 それを同じ場所でそれぞれ違う立場で協働者として観察することは幸いなことなのだなあと思う。親とは異なった立場で集団訓練のなかで関わることが出来るのもまた得がたいことだと思った。