今日もSVをした

どこまで行っても1000円だ!

 今日は7年続けていて、もう自分のスタイルが出来ている人。自分自身に課題を持っている人はそれを手がかりにするが「私はそういう意識がないのです」という人はまず問題意識をケース検討をする中から気付いてもらう。SVのなかでバイザーが指摘するのではなくバイジーが自分の言葉で「私は」と発することが出来たらもうそのスーパービジョンの目的は達成している。ゆっくりとあせらないでお互いの視点から言葉を織り上げてゆく。
 心の動きや、こだわりや、気付かなかったことや、諸々の思いが湧いてくる。その波に身を任せてゆくと、「これが私の課題だ」と一つの痛みが際立ってくる。人に指摘されるのではなく自らが既に心の中に持っていた課題が、安心して表面化できる環境を作ることが、まず私の大切な仕事。これはバイザーとバイジーが信頼しお互いの役割をきちんと果たして初めて産まれるものだと思う。その時、多くのバイジーが涙をこぼす。ある方が「悔しくて泣いたり、理解されなくて泣いたことはあったけれど、今私は嬉しくて泣いている」とおっしゃった。「理解され安心して本音が出せた。受け入れてもらった。だから自分ときちんと向き合うことが出来た。辛くて厳しかったけれど嬉しい。」
 私は自分の力だけではこの場所にたつことは出来なかったと思う。バイザーが幾ら頑張っても指導は出来ても、ここまでの共感は得られない。バイザーとバイジーが共に作り上げたものだと思う。私こそバイジーに感謝の気持を伝えたい。協力してくれて有難う。これがあなたの本当の力だよ。あなたが自分で手にしたものなのだもの。自信を持ってこの課題を抱えてまた先に進もう。
 いつも登山を思う。私はガイド、登るのはあなた自身。だから頑張った自分自身を誇りなさい。一緒に良かったねと喜ぶことが出来て私も嬉しい。三時間は緊張し続けるには長くて疲れる時間だけれど、嬉しさがこみ上げてくる。そしてつくづく私は人を育てることがすきなんだなと思う。