一年に一回

グラウンドの夏も終る

 私の関わっているNPOでは自死遺族だけではなく、様々な活動の一環として、年に一回一般市民の無料カウンセリングをやっている。今年も精神科医、カウンセラー、弁護士等計5名とNPOのボランテイア数名による面接相談が行われた。今年で3年目になる。ささやかな活動だが、それがきっかけで生きる力をとりもどしたり、気持ちが回復するきっかけになってくれればこんなに嬉しいことはない。小さな力だからこそ意味があるのかもしれないとも思う。大きな力はその大きさゆえに個人の小さな力を飲み込んでしまうこともある。小さな力だからこそ、共にそこに寄り添うことも出来る。私も対応したが朝早くから夕方まで気を抜くことが出来なかった。来たときは固い表情だった人がふっと微笑んで帰ってゆくときこの人のこれからの道が穏やかでありますようにと心から祈る。それだけで本当に嬉しい気持ちになる。生きることは生易しいことではないし、あるときは孤独な作業でしかない。誰が助けてくれるわけでもない。そんな時自分が信じられさえすれば、自分を頼りにできさえすれば、今を乗り切ることが出来る。カウンセリングがそのきっかけの一つのキーになれれば嬉しい。振り返れば全速力で駆け抜けたような8月だったな・・・よく生きたと思う。9月はもう少しゆったりと過ごせたならな。研修生の認定試験と、認定判定、認定式と続くから多分9月も見る見る真っ黒になっていくんだろうな。頑張る。