暑い・・・

ニッカ工場の庭の樹は黒い

 久々に暑いと思った。今日は海辺の施設訪問。不自由な身体で椅子を運んで場所を作って待っていてくれた。ゆっくり話を聴く。身体の自由を失ってもまだ出来ることは見つけられる。歌を歌うことが好きなその人はもう一度シャンソンを歌いたいという。浪々と歌い上げることはかなわなくても、人生の味わいをこめて歌う事が出来るのではないか。そんな歌を歌うのはファドやシャンソンが向いているのではないだろうか。そんなたわいもない話をしながら、もうすぐ担当を替わらねばならないことを告げた。仕方がないこととはいえ、この人の立ち直りを、サバイバルを見届けたいと願う。叶わないと分かっていてもそっと願う。あと何回ここへ向かう道を走ることが出来るのだろうか。