夏休み

 姫は今日から夏休み。今日はこれから塾。夏期講座は月曜からなので、明日は献血に行くそうだ。何を考えているのかさっぱりわからないが、献血を楽しみにしている。クラスでちょっとしたブームなのだそうな。成分献血してきなさいと言うつもり。献血が出来る年齢になったのだと感無量。
高校に入ってから休みにいつ入っていつ終ったのかがよくわからない。毎日学校と塾とを行ったりきたりしてその内【明日から始まる】と言われて、あたふたする。私自身のことを考えて見ても、あのころはBABAが入退院を繰り返していたから、自分の生活時間を持つことが大変だった。入院中の洗濯物を届けて汚れ物を持って帰って、洗濯してまた届けて。その合間に何か食べられるものを作って、食材を買出しに行って・・・・考えると物凄く忙しかった。何であんなに献身的に生活できたのかわからない。その後の学生時代はバイトで明け暮れたし・・・。この年齢になっても他の職員のように夏休みをとってどこかに旅行する時間が取れない。生きていく道筋で抱えていることがどうも人より少し多いようだ。 
 小さなことでも良いから季節ごとの楽しい記憶を作ってみたい。自分で計画してその時間を作って遊ぼう。そう思っているのに、折角、かえるちゃんが大きな花火大会があるからと幾度も誘ってくれたのだけれど、丁度その日が所属している修道会の集まりの日で行けない。中々仕事の都合と重なって参加できないからこれを逃すとまた何ヶ月も参加できないことになる。立ち返る事を失ったら自己流の糸の切れた凧状態になっていくのは目に見えている。心を引き戻す場所を見失ってしまうから。楽しむことは第一優先順位ではないのだなあ、きっと。だけど、これにめげないで自分のための時間を作ろう。
 外は雨が降っているのに、グラウンドでは高校生が運動をしている。この人たちはまるで別の生き物のようだな。何処も身体が苦しくないのだろうか。アメフトだったりラグビーだったりぶつかり合う音が聞こえてくるようだ。