午前6時

桐ちゃん。こんなに可愛くなりました

 勤務に入る。今日は一晩中眠れないまま朝を迎えた方が多い。今年の年明けは異常。仕事も家も失った挙句家族から見捨てられた人が多い。この寒さの中身を寄せる場所も抱きあう人も失ってしまったらどれほど辛いか。これは最早個人の力で乗り切れる状況ではない。今すぐ何とかしなければ、犯罪に走る人や生きることを諦める人も出てくる。言葉で幾ら心配しても何の足しにもならない。どうやったら今日眠る場所を提供し、疲れた身体を横たえられるのか。この寒さから身を守れるのか。去っていった家族を取り戻せるのか。余りの現実の重さに、押しつぶされそうだ。しみじみと小泉内閣の『痛みのある改革』の結果を思う。痛みを引き受けたのは誰なのか。リーマンブラザーズ、サブプライムローンの破綻だけがこの現状の現況ではない。この国の経済政策の誤りが共倒れの原因を作っている。派遣、期間契約、非正規雇用全てはこの国自身の問題の先送りから生まれている。それをあたかも降ってきた災難のように表現している為政者に怒りを感じる。
 仕事が終わって起き上がれないくらいの疲労感と悲しみを感じた。この先行きの見えない国に子供達は生きていくのだ。親として、大人として成すべき事はなかったのか。起きていられなくて少し眠った。