季節は巡って

 クリスマスよりもお正月の準備のほうが皆さん気になるらしい。こちらのお寺さんには年末に仏供米とかいう年貢米の制度があるらしい。年貢米という単語を見たときのけぞってしまったが、おおよそ檀家一軒につき一万円を供出するのだそうな。維持費のようなものだろうけれど、お盆にはお墓の掃除代として割り当てが来る。年金暮らしのお年寄りには決して軽い負担ではない。まして保護を受けている人には深刻。中々「払えません」とはいえないのが人情。切ないなあと思いながらどうやって年を越そうかと相談する。お餅代とか、ささやかなおせち料理の折り詰めを削るのは悲しいよ。