土曜日も授業がある

雲の輪郭が霞むのは雪

 姫の学校には二つの特別コースがある。もう一つのコースはまったく受験ひとすじ。学校行事もない。修学旅行もない。その時彼らはどこかのホテルに学習合宿をしているそうだ。姫のコースはまだそこまで酷くはない。それでも相当追い込まれた気分にはなる。
 「あのコース落ちがぼちぼち出ている」と姫がつぶやくので「?」ときいたら保健室登校になってしまったり、最早クラスに戻れなくなったりする子が出てきているのだそうな。「気が狂いそうになる」という子もいるそうな。自ら希望して試験を受けて入ったコースではあっても15,16,17,18と花のように美しい時期を何だかなあと思う。こんなことして医学部や法学部に入ってもどこか大切なものを置き忘れてしまうような気がする。
 どこかのっ総理大臣がっ馬鹿っなこといったけれど、あの子達を見ていると駆け寄って揺さぶりたくなる。外の風に当たりなさいよって。友人の娘さんがS百合大学に推薦で合格したと知らせてきた。親子で嬉しくて大喜びの様子が手に取るように分かる。おめでとうといいつつも、これからだよなあと思う。コレからが本番だよと思う。が、まずはめでたいことだ。ボジョレ・ヌーボーで乾杯したそうである。くしくもおとといが解禁日であったか。張り詰めた糸が急に緩む時が怖いんだよと一言余計なお世話をしてしまった。