昨日の雷は

全室敷き詰め・・・

 あまりにすさまじくて、つい電気を消して窓いっぱいに広がる閃光と、とどろく大音響に見とれてしまった。被災地の方には申し訳ないのだが、普段はめったに感じることのない自然の姿に圧倒された。はじめ遠方の友人と電話で話していて、どんどん雷の音が凄くなって電話の向こうにもその音が伝わってゆくので「こちらはまだ来ていないけれど、ずいぶん凄い雷だね」と驚かれた。
 雷が去って雨脚が弱まると虫が集く。この小さな者たちはあの豪雨の中をどうやって凌いだのだろうか。短い命をひたすらに啼き交わしているのはちと切ない。
大いなるものの眼から見れば、私たちもまた同じ小さな生き物なのだろうが。