辛口日本酒

 色々あってもう今日は菊川の辛口をキューッと冷で。美味なり。ときどきむしょうに飲まずにはいられないときがある。そのきっかけはさもないこと。今日は光だった。あの子がいた最後の春の光が私を襲った。あの日と同じ光が、私を包んでいる。あの子がいとしくていても立ってもいられなかった。
 だから一献傾けた。明日は統合失調症の方のグループホーム訪問。たくさんの人と関わる中で、一瞬のやりきれなさを抱く。なぜこの世にあの子はいないのか。そして私は生きているのか。あの子がいとおしい。私の何倍も生きられる力と能力を持っていたのに。人間的にも遥かに豊かでスケールが大きかったのに。こんな私が生きていてなぜあの子がいないのか。神様あの子が必要だったのですか。私がこんなに悲しい思いを抱いて生きていることに何の意味があるのでしょうか。そう思い、あの子が残していったことごとを思い、ああつくづくあの子は一粒の麦であったと思う。私もまたあの子に生きる意味を与えられたのだ。