一杯大変なことがあって

 皆じっと自分の中でこらえて踏ん張っている。負けられないのは相手に対してではなくもっと深いところに在る自分の思いだったりする。人が幾度かぶつかる人生の山と言うヤツかもしれない。それぞれの苦しみをじっと見守りながら、なすべきことは何か探っている。
 親として出来ることは何か。人としてなすべきことは何か。タイミングを見誤らず、じっと踏ん張ってその時を読む。大きく人生が変わってゆくのかもしれないし、現状維持が一番よいのかもしれない。それぞれの痛みを何とかやわらげたいと願いながら私は私のなすべきことを考える。人の力を超えてさらに決断せねばならないときが来る。生きることを見失わないように今私に出来ることをぎりぎりと絞り込んでいる。
 頑張らなければ生き延びられないときが来る。幾らこれ以上できなくても頑張らなければならないときが来る。そのときは四の五の言わずに私は頑張るぞと思う。命を守るためならば私は何を失っても惜しくはない。