昨日は余りの疲労感に

打ちのめされてビールを一杯頂いて、さて寝ようと思ったら「サウンド・オブ・ミュージック」が始まってしまった。これ大好き。修道院の裏事情などが面白いのと、なぜか昔我が家にトラップ関係の資料が集まってきたことがあってこの家族の実際を知っているから余計にこの映画としての切り取り方が面白いのかもしれない。この前、本を整理していたらマリア・トラップのサイン本が出てきた。いつどこで私のところに来たものだったのだろうか。この人のことを書き出したらおもしろ話がたくさんかけそうなくらいユニークな人だ。
 優しいだけではなく強くて、たくましいアルプスの人間だ。何しろ修道院に入るために山を越えてアルプス越えをして登山服のままリュックを背負って入会したという人だ。なぜそんなルートを取ったのか。心理的に深い意味がありそうだ。一人の人間の生涯という長いスパンであの場面を見ればずいぶん思い切った切り取り方をして娯楽作品に仕上げたなあと思う。何度もこの家族は版権を盗まれながら、それでもチャンスがめぐりあのようなミュージカル映画の形になったのは、あの物語を必要とした人々が世界中に居たということなのだろう。あの生き方を支えに人生を乗り切った人が私の周りにも沢山居る。方向性を持った人生の応援歌に成り得る力を持った作品だ。彼らがアメリカにわたってから映画化のみならず興行をめぐって幾度も、どれくらいむしりとられ、盗み取られ、苦労し、その中で家族が増えながら団結し、分裂して行ったのか。大草原のインガルス一家に匹敵する家族史がかけそうだ。実際書いた人も居るし、本も出てはいるが。それが一般化しないのは大きく中心になっているその宗教性だろう。宗教性においても半端ではない。一般の人にとってそれはファンダメンタルなものとして受け入れがたいものかもしれないし、ノン・クリスチャンにとってみれば理解しがたい心情かもしれない。
 兎も角私たちは夜更けにもかかわらず共にハモリ,笑い、最後付近の修道女の「私は罪を犯しました」のシーンまで一気に見てしまった。何でDVD持っているのに見ちゃうのだろうなあ。おとといは銀河鉄道の夜を見てしまった。もう始まったら消すのが申し訳ないような気分になるなんておかしいよ。私ってば。