人であること

ガールスカウトの団委員会で話していて私たちが育てたいのは自分も人も大切に思うことのできる力なのだと思った。自分を守るが、他者も傷つけない。簡単に聞こえるがとても難しい。他者とお互いに対等に尊重しあって共存できない人が多すぎるこの世の中で自分と相手のバランスを保ってともに生きることができる人は少ない。生きることが他者を不幸にしている存在があまりにも目に付くではないか。なぜ自分も他者も大切にできないのだろうか。それは自分を損ねたり権利を奪われたり侵害されることではない。私がここに居てよいように、あなたもここに居てよいのだと受け入れあうことがなぜできないのか。上下関係支配関係でしか自分を保つことのできない人間は弱い人間だ。自分の存在不安を他者をしいたげることで解消していることを許してはいけない。人になりなさい。互いにささえあって生きる存在になりなさい。私は心からそう願っている。人を苦しめることでしか自分を確認できない「人間もどき」にはなるな。私たちは人間としての尊厳を踏みにじって何を求めようとしているのか。自分が生きることを心のそこから喜びとして感じたい。そのために自分の足が他者の足を踏みつけていないか最大限の注意を払う。何も奪いたくない。誰も傷つけたくはない。そんな生き方を願う。