甘露

春の雨がしとしと降っている。姫は朝コートが見つからないとそのまま傘も持たずに飛び出していった。自転車がすべるから雨の日はコートで出かけて欲しいと思うのだがそれすらしない。高校生って難しいね。格好悪いのが気になるのか。とにもかくにも濡れていった。甘露。優しく降って欲しいと願う。
あの子の鶯が雨の中に声を聞かせてくれる。嘆くな。と言われているように感じる。春の雨は優しい。しとしと降りついで居る。今日一日何とか講話の原稿を書こうと思う。