偉そうに

 聞こえるだろうけれど、これは普通の市民が家庭の中から感じた気持ちだ。私たちは一度限りの人生を生きている。誰の為でもない、自分自身の命を生きている。自分自身のために。世界はこの小さな「ワタクシ」の集まりでできている。この小さなワタクシが求めるささやかな幸せが満たされない現実を、自分の周りから少しだけ変えて人生が終わる。子供たちがまた少しだけ変える。気の遠くなるような連鎖の連なりが、私たちの現在の生活を創りあげている。私の生活は私が親から頂いたものだ。その親もまた親から、そうやって皆少しの善とすこしの悪を世界にもたらしている。もし真に平和を実現する事が出来る力があるとすればそれは私たちの家庭にこそその力がある。夫婦なんだと思う。基本は。