レポート

 どうやらわたしは怒っているらしい。締め切り間近なのにさっぱり前に進まない。頭の中が半分しか機能していない。家事は曜日に関係なくやらねばならん。誰も代わりにやってはくれない。一日の時間をいくらやりくりしたって出来ないものは出来ない。時計を気にしながら考えをまとめようとしても出てこないものは出てこない。もう一度本をひっくり返すしかない。
 やらなければならない事を放り出しても結局溜まったものを片付けるのは私しかいない。ぼやいても仕方がない。とことん主婦は肉体労働者だと思い知る。誰を恨んでも仕方がない。初めからわかっていたことだ。この家に主婦は一人しかいない。いまさら泣き言は言わない。最大限の努力はしよう。助けて欲しいといったところで無駄だもの。今さらながらよくもマア大学院なんて思いついてしまったものだ。