髪きりママ

師匠とジョナサンの髪のカットをした。男の子のカットは親分の楽しみだった。なくなる二日前ギュダ君はねだって父親に髪を切ってもらった。おしゃべりをしながらつい刈り込みすぎて、坊主頭になってしまって寒そうだった。ジョナサンの髪をカットしながらあのときの情景が浮かんできた。子供達が大人になっても親にカットをさせてくれるなんて、ありがたい事だと思った。しばらくぶりで息子の頭をゆっくりとなでた。
 師匠は明日から新しい職場に行く。弟と大して年齢差のない少年少女を相手に彼女らしいあり方を見つけてゆくだろう。いいカウンセラーに育って欲しいと思う。今日は一日遅れの復活祭のお祝いをしようと思う。親分は仕事で帰れないので子供達と少しお祝いしようと思う。親分が帰ってきたら一杯お祝いしよう。レントがすぎてイースターになって命の季節が始まる。