パグママ

 しっかり者の母だ。自分の事よりもいつも誰か困っている人のために時間を割く人だった。今、自身が年老いて手助けを必要としているのに、その事を認められない。誰かの世話をしているときは生き生きとしているが、きっと一人で居るときは、85歳の顔をしているのだろうな。老いてゆく事を受け入れる事は中々難しい。まして人から助けてもらわなければならない自分を認めるのは悲しいだろう。年老いてゆく事は難しい。ただ老いるのではなく、年を重ねる事を目指すとすれば、中々・・・昔赤毛のANNEにオールドメイドという言葉が出てきて、憧れた。結婚していてなお美しく老いてゆく人をなんと表現するのだろうか。老女と村岡花子女史は訳していたが。何だかもっと良い訳語がありそうな気がする。
 今まで人のために尽くして生きてきたから、その生き方が彼女にとって一番幸せな生き方なのだろう。こうなったら最後まで、誰かのお役に立っているのだと現役感を保って生ききって突っ走るしかないね。
 戻ってきたジョナサンがポツリと「おばあちゃんは、mugisanそっくりだった。」といった。「かんがえかたも、顔も」ふーむ。半分まだらに童帰りしつつある人と、そっくりという事は、これは本当に我が精神状態を心配した方が良いかも。若年型アルツハイマーがヒッソリと周りにもちらほら。皆気が付いてないけれど、案外身近な問題なんですよ。