大雨と竜巻

 このところの天候は荒々しいと感じる。台風が来ることはあっても、こんなに地震や噴火や大雨や竜巻まで一緒に来ることはなかったように思う。自然の中で起きることは、皆人間の力の及ばない大きな天候のシステムによるものだろうから、いちいち解説を見ても仕方がない。ただ、ならばいかに対応して生き延びるのかということなのだろう。繰り返し自然災害に襲われながら、それでもその場所で生きてきたこの国の人たちにとって、ここしか行くところがないのだからということなのだと思う。ほかに住む場所がないから、ここに生きるしかない。それをとやかく言ってみても仕方がない。
 震災の後のかさ上げ工事のやり取りを聞いていてしみじみと思った。よそ者にはこの人たちの土地への思いがわかるはずもなく、その思いに理屈が通るはずもなく、かみ合わないのが当たり前なのだと思った。