今日の仕事はやっとおしまい

長い一日だった。私たちの町に来ていたたくさんの世界の人々も去って行った。またいつもの街に戻ってゆく。何が必要なのか何が余計なものだったのか。とにかくくたびれたこの一週間の暮らしだった。春という季節はエネルギッシュな季節だけれど、その内在する命のエネルギーに耐えられない心の状態の時は、生きにくさになってしまうこともある。

 そんな時、立ち止まって、それでも耐え難ければうずくまってやり過ごすのは弱いことではない。むしろ勇気あることだと思う。春は決して柔らかくやさしい季節ではない。だから梅雨の季節はほっと一休みを感じるのかもしれない。体は季節の変化になんとか上手に適応しようとする。その歯車を狂わせてしまうのは、人間の文化的な生活なのではないかと思う。自然からの距離が遠くなれば遠くなるほど、心の調整はしにくくなるのではないだろうか。かみ合わないものを一つの体に抱えることは無理があるから。