野草園の下見

mugisan2014-07-17

年少部門のスカウトを連れて小さな探検をする。その下見に親分と出かけた。木々の間に鳥の声がこだまして木々の間に不思議な空間がある。ひっそりとして百合の花の香りが帯のように流れている。人間の気配よりも、もっとかそけき物の気配がする。自分もまたこの景色の中に溶け込んで風景の一部になった感じがする。お口を閉じて感じてごらん。雨のマジックだ。私たちが幼いころは、この雨の日の不思議な感覚は当たり前のことだった。傘の中は小さな宇宙でそこは不思議な感覚の入り口だった。それがいつの間にか失われていったのは、雨の中を長い距離を安全に囲まれて歩くということがなくなったからではないだろうかと思う。大人は車を使う。子供は長い距離を孤独に歩くことはなくなった。社会が安全と利便性を優先に生活のありかたが変化したのだと思う。子供が一人で歩いていると、大人は不安を感じるようになった。いつの間にかこの世界は危険がいっぱいになってしまったのだ。誘拐や、性被害ややりきれない出来事がそこいらにありふれている。
 だからこそ安全な場所で見守られながらであっても、あの魔法の国の入り口へと子供たちを連れていきたい。