一年かけて

ガラスの中の町

一仕事が終わった。さあ次に向かっていこう。今日は日中ケース終了後、トレーナー会議がある。これも春を目処に終了する。もう一度自分の足元を見つめて何を成すべきか、何を終了させるべきかを静かに考えようと思う。引き際を自分で決めることのできる人でありたと思ってきた。丁寧に生きてていねいに生命の締めくくりの時期を過ごしたい。友人たちがそれぞれその人らしい第一線の引き方をするのを見て、惚れ惚れした。今、私に残っている時間をもう一仕事締めくくるに十分な時間があるように思うから。さて最後に何を締めくくりにしようかな。ちょっとワクワクする。
 痛みや悲しみに向き合うことの多い人生だったから柔らかな優しい穏やかな時間を持ちたいと願う。生きることは喜びも楽しみも悲しみも痛みも皆ないまぜになって練り上げられているものだ。だからこそ人は明日を待ち、今を大切に生きることができる。抜け道のない出口のない苦しみだけだったら、きっと生きることから逃げているだろうと思う。ささやかなしかし愛おしい思い出の記憶が人の生きる力の原動力になる。今日もそんな思いを感じながら、仕事をしている。