買い集めた本の行く先

盛岡 白百合学園

 ハードカバーをたくさん持っていて、いよいよ老い支度を始めた友人が、本の行く先を探している。昔は古本屋が引き取ってくれたけれど今は本はゴミにもならないと嘆く。バラバラに表紙を引き裂き、ページをむしりとって少しずつ家庭ごみに混ぜて出すという。書き込みがしてあったり個人を特定できる要素があると近所のゴミ置き場に紙類の回収日には出せないとのこと。色々と悩みがあるものだと思った。
 TSUTAYAはきれいな本でなければダメだというし、古本屋は希少本でなければダメだというし、紙ゴミとしても出せないしということらしい。明日は我が身だから彼女がどのように処理したのかを一生懸命聞いた。なんだか悲しい話だなあと思う。