梅雨に入った

今はからっぽのゲームセンター

 昨日は土砂降りだった。そして今日はスコンと晴れた。風は夏の匂いだ。髪を切った。昨夜研修から戻ってきて、何度かためらった挙句、裁ちばさみで一握りの髪を切った。わかれた時の妹の髪と同じ長さに。そして、この悲しみを胸に仕舞いこむことにした。悲しみは無くならない。一つ心が変わったことは、彼女がもっともっと身近になったこと。すぐそばにいる。私の隣にいる。それは私の知らない彼女ではなく、よく知っている、一緒に育った頃の彼女。二人の間にはもう時間の差も地理的な距離もない。私には私の妹として、彼女の家族には母として妻として、それぞれに必要な形で彼女はひっそりとともに居るのだろう。