ふるさとへ

mugisan2013-03-25

 いろいろあってふるさとを飛び出して、いろいろまあ人に語れない人生を歩いて、この震災で義援金を受け取って、いきなりのお金でふるさとにかえることにした人。保証人を立てないと施設にも入れない。それを頼みに行くことが怖くて出来ない。ああ・・・今までの時間を手繰り寄せて切り取ってしまえるならばなんぼ楽になるだろうか。朝からお酒を飲まなければそれさえも言えない。お酒がなければ気の弱いただの人なのにな。大人だって、男だって、怖いんだよと。お酒が入るといきなり強面になってしまう。困ったちゃんと呼ばれても、もう逃げ場はない。震災がなければきっとふるさとに戻ることも考えず、ひっそりと孤独に暮らしただろうにと思う。この震災はいろいろな人の人生を天地返ししてしまった。ふるさとはこの人をいつまで抱きかかえてくれるのだろうか。