今年度がもうすぐ終了

手乗りデグーのGonchan

 仕事としてみればそれはそれだけのことなのだが、人と関わる仕事は相手の人生をともに見つめることが大事な部分を占める。見守りと言う仕事は見守りつつケアをする。ヘルパーのように家事をしながらというわけではないので相手の言葉や表情やしぐさの中に表現され、あるいは表現されなかった心の姿をキャッチして今その人がどういう状況にあるのかを受け取る。些細な変化が後々大きなことの始まりであることもある。そんな気持ちで迎えたこの一年の最後の一週間。何とか状態が好転した人も、状況が変化して困難が発生してきた人もいる。それもこれも人生なのだと思いながら、変わらない姿で関係を維持して行くのには、忍耐と信頼と変化を受け入れる勇気がいる。
 こうして二年間見守り続けて担当が替わる方もいる。状況の変化が激しくて担当が交代できないまま様子見で継続する人もいる。この一年旅立っていかれた方のことを思うときその人の生涯の最後の時間を孤独ではなかったことのほんのわずかな部分を担わせていただけたことは、私にとっても幸いなことだった。
 人は最後は1人で旅立ってゆく。たとえ傍らに人がいても本人にとっては孤独な最後の自分の業。その時何がおきているのかは本当のことは本人にしかわからない。わかる時が来たらそれは自分自身の旅立ちのときだ。その一瞬をその時と自覚できるか、それともさらわれるように無自覚で旅立つのか。たとえ形はどんなものであれその瞬間はすべての束縛からの解放と再生であって欲しいと願う。