奇妙な明るさ

新寺小路の裏小路

 窓の外を見たら、しっかりと雪が降っている。ああ今日は車で送っていかなければ自転車通勤は無理だなと思った。同居の次男は学生のとき何度か自転車でスリップして骨折歴がある男なので、親分に送ってもらう。彼の腕が悪いわけではない。雪が降ると金属製のマンホールのふたや、排水溝のふたがすべるんだなあ。自転車は歩道を走れないからどうしてもこれらをよけては通れない。
 高校生のとき年賀状の配達のバイトをして横滑りに滑って指が排水溝の網にひっかって骨折した時は胸が痛かった。ついてないなあと思った。時々彼が「自転車滑るから、今日は送っていただけませんか」と丁寧に頼むのを受け入れてしまうのはそんなわけです。
 もう何回、朝の通勤や通学の手助けが出来るかを思うと、大事にしたいチャンスだとも思うのですがね。そろそろこのユニットの折り返し地点を過ぎつつありますからね。姫が卒業して、就職したら一旦解散です。