私達の教会のお祭

アリスの庭のホタルブクロ

 私達の教会の保護の聖人はマリア・ゴレッテイ。この建物で最後のお祝いになった。夏が終わればこの教会は取り壊されてしまう。三月の大震災で活動の拠点をなくした私たちに居場所を提供してくれたのはここだけだった。ありがたかったし、今までこんな「受ける立場」で関わったことがなかったので、しみじみと教会の置かれてきた社会的必要性を思った。
 私たちは常日頃、人間が大事なんだよ、建物なんて最低限あればいい、と思ってきたけれど、いざ自分が活動拠点を失うと、心底建物が欲しいと思った。立派な物はいらないから、ささやかな物でもよいから、自由に心おきなく活動の場所があることの大切さを思った。その貧しい建物であった教会も取り壊されてしまう。 
 ここで次女と三男は洗礼を受けた。次男と長女は初聖体を受けた。そして四男のお葬式をした。家族の喜びと悲しみを見守ってくれていた教会だった。何かとても大きな、大切な物を私たちは失うような気がする・・・