願い

 明日は精神病院と施設訪問。どちらも人生の終末施設となりつつある。如何に生きるかはやがて来る自分自身の明日の姿でもある。精神病院で生涯を終わるであろうその人の夢を聞き・・・もはや言葉はほとんど聞き分けられないが、ワーカーと懸命に言葉を拾う。施設の方は2ケースとも癌の一時帰宅。やがて病院で最後の日々を過ごさねばならないが、今はそのことは忘れて過ごしている。その時間に私が何と向き合うことが出来るのかそれは判らないけれど、穏やかであることを願い、ただ優しい言葉を携えてそこに行こうと思っている。人がこの世に残していけるものはほんのささやかなもの。やがてはそれすら見失われていってしまう。この世はあくまでも生きているものの現実の場所。亡くなったものは何時か見えなくなり掻き消えてしまう。そういうものなのだと思う。遺族の悲しみもまたそこにあるのだけれど・・・