お米

 家に戻ってお米を買いに行った。いきつけの産直販売店で「ひとめぼれ」を精米してもらった。すごい贅沢。
 それでも心がざわめくので親分とカラオケに。大きな声で気持ちを吐き出した。思えばほかに大声で自分を出せる場所が無い。今わたしたちはなんて息を潜めて生活しているのだろうか。腹のそこからWAAAAAAAと叫ぶことができる場所を持たない。
 家に戻ってお米を鉄鍋で炊いてみた。なんて甘くておいしいのだろうか。もうおかずなんていらないと思った。ふっくらとあまやかで幸せな味が口いっぱいに広がった。