仕事は午後一本

 午前中時間があるからカラーリングをしようかな。自分の心を整える時間が欲しい。夜遅くKちゃんに会う。その間の切れ切れの時間の中で今日のうちに講演の原稿を書き上げて時間を測って調整まで持ってゆこうと思う。受講生は300人くらいと聞いた。グッと肩の力を抜いて穏やかに緩やかにと願う。
 kちゃんと会って、お互いの家族の事情を報告しあう。それぞれ形は違うけれど何がしかの重荷は背負っている。不思議なものだな。何も重荷を持っていないという人に出会ったことがない。ささやかな人生という言葉が好きさ。そのささやかさの中で懸命に生きている人間が好きさ。どんなにもがいても身の丈にあった生き方しかできない。しかしその奥行きは幾らでも深く深く掘り下げていける。
時間の長さでもない、幾ら財産を残したかでも菜。その人らしく思いの篭った何かを残せたら・・・私の人生はそれでいい。kちゃんの穏やかなまなざしを感じながらそんの事々を思っていた。いつかもっと時間を作って二人で静かにこれから如何に生きてゆきたいのか、どんないのちの締めくくりでありたいのか。聞いてみたい。話してみたい。かぜがそよぐように穏やかに、静かに心を触れ合わせてみたい。夫婦とはまた違った姉妹としての時間を思ってみる。