戻って

 ただもう解放感があってコークハイをガガッと二杯開けた。あっという間の一年半の研修期間だった。その間、別の研修を自分が講師になって受け持った。どこからがこっちの研修の結果でどこからがあっちの研修の結果かわからないが、自分が確かにこの一年半で成長したと感じる。人間的には厳しい期間だった。自分が研修を受けながら別の分野で研修生を養成してきた。
 人と関わることは生半可なことではできない。だからファシリテーターの養成には自分の持っているものを最大限に研修生に差し出したと思う。長い時間だった。そしてこのファシリテーターの養成プログラムは自分のセンターだけにとどまらず全国規模の学会の形でこれから続いてゆく。私がその要求に応えられるのか。やるしかないならば潔く受けて立とうと思う。
 自分が受けていた研修が私を成長させたのかときかれれば、恐らくそうだと答えるが、本音を言えば私は自分の現場でもみくちゃになりながら成長してきたのだと思う。訓練と言うものはそれだけで結果が出るものではない。お互いが絡み合い鍛えあう中でダイナミックに変化してくるものだ。寧ろSVの研修は私にとっては一休みできる時間だった。