距離を測る

県立美術館

新年度から担当する方の訪問のための地図を頂いてきた。ところがコレが何と一方通行のオンパレードの区域。A施設から本人宅は道路を挟んで向かいなのにぐるッと一区画走らねばならない。コレはいたし方無しなので、通勤届けのためにマップを片手に距離を実測せねばならない。結構混雑する幹線道路なので朝6時半過ぎに出かける。いくつかのパターンを記録しながら走る。コレを最初にきちんとやっておけばどんな場面でも対応できる。一年やってみてこの仕事のコツが大体つかめてきた。グッジョブ私。
 自分の特性を生かして自分にしか出来ない仕事をしてゆこうと思ったのは、昨日サラ金の取立てでにっちもさっちも行かなくなったケースに担当者が取った手法。彼は元某組織の頭をやって退職なさった方。司法書士やら社会福祉士やらなにやら一杯資格も持っておられるらしい。彼がサラ金の取立てに対して自分の持っているスキルを繰り出して見事最低限の返済に話を纏めてしまった。民法・商法をガンガンぶちかましてあっという間に今までこじれて恐喝ギリギリまでエスカレートしていた事例を上手く纏めてしまった。彼ならではの料理だったと思う。拍手喝さい
 私は心の問題や精神障害や混乱した人間関係の揉め事をほぐしてゆくことを長年やってきたからその場面ではいい仕事が出来ると思うが、商法がらみのことは歯が立たない。せいぜい民法がらみのことなら六法片手に判例を読むくらいは出来るが抜け道を探るほど熟知はしていない。昨日の彼の姿を見ていて『餅は餅屋』と思った次第。私が自分らしさを武器に仕事を心がけるのは私のためだけではなくケースのためにもきっといい事なのだ。彼を見ていてならば私は何が出来るのかと謙虚に考えてみた。
 専門分担をしながら社会福祉の底辺に位置している今の仕事をあと少し頑張っていこうと思った。風の吹かないところに風を呼び込めたらいいナと思う。