今朝のニュースを聞いていて

mugisan2007-01-29

 厚労大臣が『女は子供を生む機械云々』と発言したとか。ならば世の男たちが『男は子供を生ませる道具』と言われたら、しかも公の場所で為政者の言葉として言われたらどのような気持ちになるのだろうか。女は存在の大きな理由の一つに生殖をあげられても笑って済ます気持ちにはなれない。過去に女は国の政策で産めよ増やせよだったり、一人っ子政策だったり人口調整の道具に使われてきた。女は子宮を持つがそれは何かの道具になるためにあるのではない。私も7人の子供を産んだとき産婦人科医からさえ『気は確かか』と問われた経験を持つ。産む産まないがその時代の志向に左右されているのは何も今に始まったことではない。産むか産まないかは夫婦の問題であるし、二人がお互いに対等に話し合い決意してゆくことだ。女の子宮の中のことを赤の他人の為政者にとやかく言われる筋合いはない。産むも自由産まぬも自由の社会的保障をきちんと整え、その上で命の尊さを考える自由を保障すべきだ。身ごもった子供を好んで中絶する母親はそんなに多くはないはずだ。産めない事情を一つずつ解決してゆく地道な努力の積み重ねこそ今必要なのではないのか。不妊治療の進歩と、それにまつわる女の生き方をずっと調べてきて、この度の発言は『この程度のことしか考えられない』事にがっかりすると同時に、国家は本気では考えていないと思った。
 この大臣の発言は品格もなければ知性も感じられない。ましてコレがある県に招聘されての講演会の中での発言と聞く。国民を馬鹿にするのもいい加減にしろ。命をその程度にしか受け止める能力のない人間に国民の労働も厚生も語る資格はないし、まして為政者としての資質はないと思う。
 ムカッと来たし、唖然とした。この程度のモラルと思考力しかない人間が今の日本の政治を担っているのか。政治家のレベルの低さは耐え難い。言い出したらとまらないのでもうやめた。