眠い

座るととろりと眠ってしまう。明日の荷造りをしておかなければ惨めなのだけれど、いま少し遊んでいたい。仕事がぽっと無い日があると、猛然と自分を慰めたくなり、羽目をはずしたくなる。しかしせいぜい昼からビールをコップいっぱい飲むとかケーキを一切れ食べるくらいで後は、本屋で好きな本を買い込むくらいだ。なんて安上がりな人なんだろうか。
親分がテレビの前で舟をこいでいる。彼が転寝している姿を見たのは実に二ヶ月ぶりである。そろそろ疲れが出てきたのではあるまいか。姫はどこぞの美術系の専門学科のある高校のオープンスクールにTシャツのプリントに行った。このごろのオープンスクールはあの手この手で中学生を集める。本人は進学する気は毛頭ないのだがGSの仲良し三人組で美術系の学校を巡り歩いている。もし進学できたら最高の幸せなのだろうがせめて高校までは学問の基礎を満遍なく学んでおいて欲しい。ささやかな才能で食べてゆけるほど世の中は甘くは無いのだ。