教会

久し振りに教会に行った。彼の入院を知っている少数の人たちは、びっくりしそして喜んでくれた。彼が来たことは歌を聴けばすぐ分かる。よく通る声で歌うから。ミサが寂しいから来てよ、といわれてちょっぴりホロリとした。たったそれだけのことでも人は慰められたと感じるものなのだ。たわいもなく。車椅子のシスターから「看病をしているあなたもご苦労様でしたね」といわれてうるうる・・・。U修道会の院長様に「天国に行ったあなたたちの天使が守ってくれたね。お父様を」といわれまたウルウル。こんなにももろい涙腺だったのか、私は。「死にそうだと聞いていたのに、後ろから声が聞こえてきて、いやこの人は入院中だ、まさか・・・と思った」と古い友人のH氏に言われて、親分は「こっそり行っても、ついいつものように大きな声で歌を歌ってしまえばすぐバレてしまう」と照れていた。歌うために生まれてきたような人だから致し方なし。それを楽しみにしていてくださる方もいるのだからまあいいか。