万年筆のキャップ

JIJIの数少ない遺品の中にモンブランの万年筆があった。使いやすくて使っているうちキャップを壊してしまいそれでも騙し騙し使っていてこの間引越しの箱の中から出てきたときは、キャップがなくなっていた。フト思い立って老舗の文具屋に持っていったら『二年前から東北地区は藤崎の中にある丸善でしかモンブランは取り扱っていません』といわれた。ワザワザ行きましたよ。「クラシックですから修理できるかわかりませんがお預かりしてみます。キャップは一万何がしですが、いかがなさいますか』との事。遺品でなければぎゃっと言って引き上げただろうが、致し方ない頼んできた。それにしてもお高いなあ・・・・
 仙台駅の傍に小さな万年筆の専門店があって昔「暮らしの手帳」が取り上げていた。あるとき親分がそのお店に行って、私に手作りの万年筆をプレゼントしてくれた。一本一本職人さんが作ってくれる。私にとっては物凄いぜいたく品だがプラダやコーチのバックよりも此方が欲しかった。モンブランも何枚原稿を書き続けていても手首が痛くならない。私にとっては商売道具だから万年筆は手放せない。メーカーではウォーターマンが好き。ペリカンは軸が少し軽い感じがする。ぴたっと馴染むのは細身のモンブランだと思う。このごろ値段が上がってきてと丸善で言っていたけれど今時誰が万年筆を使うんだろうか。