今朝は曇天

広瀬川

柔らかなグレーの空。曇りもいいなと思った。昨夜、今月5日に倒れたHさんのお見舞いに行った。一回り小さくなって・・・でもとてもチャーミングな彼女が微笑んでいた。こんな可愛い人がどうしてこんなに繰り返し悲しい目にあうんだろうか。彼女がぽつんと「父も亡くなったの」と言った時、ことばが無かった。あなたが背負っていたものを皆で分かち合って背負うから気にしなくてもいいんだよ。あなたでしか背負えないものを貴女が背負うだけでいいのだから。そう思ったけど、何もいえなかった。私は私の痛みを抱え、彼女は彼女の痛みを抱えそばに居る事が慰めになるのならば、傍に居よう。
 帰り道、かつてギュダ君と行き損ねた手打ち蕎麦のお店に行った。学校帰りの彼をつれて何度か行こうとしたのにいつも間が悪く休みでとうとう彼はその蕎麦を食べる事が出来なかった。蕎麦には目が無い子で幾らでも食べられた。美味しい一匹揚げの穴子の天ざるは一品だった。彼のことを念じながら美味しく頂いた。