暖かな日和

 セーターを一枚羽織るだけで何とか過ごせた。お日様が出てさえ居れば暖かい。今日は誕生日を控えた娘二人のお祝いを買いに行った、自分の為には最早余り物が欲しいとは思わなくなったが、子供たちのためにはアレもこれも買ってやりたいと思う。いま私がこっているのは切り絵。姫様が以前夢中になってやっていたもの。私が興味を持っているのはアンデルセンが作品を沢山残しているヨーロッパで流行った紙を折ってはさみできってゆくもの。日本でも江戸時代に武家の子女がたしなみとして楽しんだ実用もかねたもの。家紋や、季節の型を切り抜いてふすまや障子に張ったり、一貫張りの手箱を飾ったりしたもので、雪の結晶や鳥や虫は美しいものです。これを自分の生活の中で楽しめたらいいな。カードやブックマークに応用できるし、などなどすぐ発展してしまいます。和の意匠は生活のなかではぐくまれたものだけに底が深く美しいです。若い頃雑誌の編集記者をしていたことがあって、江戸長板中型染めの取材をしたことがありますが、人間国宝のその方の作業場で見せていただいた型染めの紙型の切り模様の美しさに圧倒されました。それ以来染めの文化のとりこになってしまいました。そのご縁で文様の美しさが好きです。自分で生活の中で楽しみたいと、その時間をどう捻出しようかと考えています。こんなこと考えているとわくわくしてしまう。 師匠と蛙ちゃんがやっているのは型紙タイプ。いわゆる染物の型紙を作るやり方と同じで中国に原型がある。刀で切り取ってゆく、切り絵の技法。盛岡時代じぶんたちでユニットを作って切り絵のクリスマスカードを委託販売したことがあった。美しいカードで結構ファンが居たのだけれど、彼らが就職してしまって後が続かなくなってしまった。残念。