夜来雨の音

朝起きてみたら地面がしっとりとぬれていた。今日畑に行ったら泥んこになるけれど、日没までのどこかの時間で畑の整備をしなければ。今年くらい畑を投げっぱなしにした年はない。胸が痛い。もっと丁寧な生き方をしたいのにな。過ぎたことを口説いても仕方が無い。今出来る最善を尽くす事だ。私たちの人生もこんなものだ。最高であることは出来ないかもしれないけれど、言葉だけではなく現実に最善であり続けることはとても力のいること。私がではなく私とあなたで「かくあること」はもっと難しい。夫婦である事、家族であること。継続してその生き方を続ける事はもしかしたら人間にとって一番難しく一番尊い事かもしれないなと、ふっと思う。たくさんの方の人生に寄り添ってみてそう思う・・・
 そしてしみじみと思う。例え上手くいかなくてまた一人の原点に戻ったにしてもそれはそれで味わい深い人生である事は出来るのだ。投げ出しさえしなければ。私は時々さまざまな事情でシングルで生きて居る方に出会うが、その方たちの豊かな生き方に心引かれる。甘えのないきりりとしたありかたができる人が視線の中におられるだけで、だれた自分の目標が出来る。其々の人生に、其々に美しい季節はある。気がつきさえすれば。心を高く上げてさえいれば。私たちは足元の泥ばかり見ているが、時々眼を上げて自分がどんな風景の中に居るのか気がつく必要があると、思っている。雲は空をふさいでいるようで居て、どこかにぽっかりと青空が見えている。雲の表情も空の青さも合い補い合って美しかった。光は雲がなければ表情を持つ事が出来ないのだと、写真をとり続けて居て分かってきたこと。「補い合う」という関係性のあり方に今心惹かれている。私の研究テーマでもあるから。「弱さの中の関係性による強さ」に惹かれている。