だんだん日の出が

mugisan2005-04-30

早くなっている。太陽が顔を出す前のあの青から白へそして淡いピンクへの色の移行がたまらなく好きだ。あの子は夜中を過ぎて朝早く生まれた。曙の射し射る光があの子のいのちをこの世に向かえた。そしてあの子はその光に送られて旅立っていった。神様がわたしたちに下さったこの恵みを深く感謝している。闇は彼を支配しなかった。こんな些細な事が私たちを希望の方へと押してくれるような気がする。生きて行く事は立ち止まることを許さない。私たちはどんなに停滞している様に見えても、密やかに次への歩みを続けている。自分が自覚しなくてもその事は私たちに変化をもたらしている。何年か経ってあのときの自分達を振り返ったとき、私は自分達が少し大きくなって少し優しくなった事に気が付く。そして少しホッとする。穏やかさもあたたかさもこうやって心の中に生まれてくるものではないだろうか。老いた人のまなざしが、深く慈しみに満ちている事に気が付くときその人の過ぎてきた人生を思う。