今年はどうしようか

mugisan2005-04-27

 毎年連休はキャンプ初めだった。近場で少しずつ身体を慣らしてゆく。今年はあの日から一年目の年だ。あの子が大好きだった夜空の下で焚き火をする事が一番いいような気がする。あの子が好きなことを次から次とミンナでやってもいいなと思ったり、あの子が居たらよろこびそうなことをやったりするのもいいなと思ったり。そう思っているのに、その日が近づいてくると何も考えられなくなってしまう。何故居ないのだろう。あんなに大切な家族だったのに。思い出すことが苦しくてもう何も考えられなくなってしまった。お母さんが悲しむ事が一番嫌いだったのに。ふっと今でも彼のあたたかな手の重みを肩に感じる事がある。クリスチャンは死を悲しまないという人も居るが、子供を失う事は人間として耐えられるギリギリに悲しい事だ。悲しんでアタリマエの事だ。私は悲しい。心が空っぽになって何も考えられないくらい悲しい。人の死は悲しいものだ。
 TVの列車事故を見つめながら思う。突然家族を失った人の悲しみのすさまじさを。あの日から心の中に停まったままの時計がある。もう直ぐ一年のときが過ぎようとしている。それでも人は生きてゆくのだと分かっている。それでも理不尽な死に出会うと私の心にあふれ出す悲しみがある。
 今年はどうやってあの子の思い出を家族で分かち合おうかと考え続けている。