もがいて

街の扉

何とか明日の講話の第一稿ができた。今日は午前中にカウンセリングをして、夕方から相談業務三時間。貧困に真正面からぶつかる。生死を分けるような貧困にわたしが直接ぶつかることは少なくないが、それにしても死の淵に立つような感覚だった。一家心中の現実は起こるべくして起こっているのだと実感する。
 家に帰って一気に書き上げた。この痛みが伝わってくれるといいなと思いつつ。

蚊取り線香

あの匂いをかぐと夏だなあと思う。ベランダを開け放したまま風を入れていたら蚊の羽音がした。あわてて蚊取り線香を焚いた。なんと懐かしい香りだ。しみじみとあの子のことを思い出す。季節の変わり目はことさらにあの子を思う。忘れていないよということなのだろうか。悲しみの中に少しまたわたしは深く心を耕しただろうか。